無免許運転

刑事事件に特化した弁護士に依頼することにより，早期の身柄解放やより有利な処分の獲得などの向けた充実した弁護活動を期待することができます。

第1　無免許運転

「息子が無免許運転をしてしまい，警察から現行犯逮捕したという連絡があった」
「夫が無免許運転で逮捕されたが，今後どうなってしまうのか」

現在このような悩みや不安を抱えている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
早期の身柄解放を行うためには早急に弁護士に依頼することが必要になります。また，より有利な処分を獲得するためには，再犯防止向けた環境調整が必要になります。

逮捕されたけどこのままずっと外に出ることはできないの？
少しでも刑を軽くしたい場合，出来ることはあるの？

今回は無免許運転をしてしまった場合に成立する犯罪，身柄拘束の解放，行うべき活動について説明していきます。

第2　無免許運転により成立する犯罪

１　無免許運転をしてしまった場合

運転免許がないにもかかわらず自動車または原動機付自転車を運転した場合，道路交通法の基づき，3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されることになります。

２　無免許の者に車両を提供した場合

無免許の者に自動車又は原動機付自転車を提供した場合，3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処さることになります。

３　免許を受けていない者に運転を依頼した場合

自動車又は原動機付自転車の運転を依頼した場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処されることになります。

第３　無免許運転における処分の判断視点

１　無免許運転の常習性

1回限りではなく，従前から日常的に無免許運転を行っていた場合，処分が重くなる可能性があります

２　無免許運転を行った経緯，動機

無免許運転を行った経緯や動機に酌むべき点があるのか，何か緊急性のものがあったのかどうか，そのような特段の必要性がないにもかかわらず軽い気持ちで行った場合であれば処分が重くなる可能性が高くなります。

３　前科前歴の有無

道路交通法違反の前科前歴や交通違反歴がある場合には，運転に伴う犯罪行為の認識の甘さが推認されることになるので，より悪質であると判断され処分が重くなる可能性があります。

４　再犯防止に向けた環境調整

今後の再犯防止のために家族や周囲の人間が協力してくれることを約束してくれている状況であれば，有利な処分になる可能性が高くなります。

第4　身柄拘束されてしまった場合

もし，無免許運転の嫌疑をかけられた場合，突然逮捕，勾留されることにより身柄を拘束される場合があります。身柄拘束が長期化した場合，その間学校や仕事には当然行くことが出来なくなるので，日常生活に多大な影響を及ぼしかねません。日常生活を取り戻すためにも少しでも早く身柄を解放される必要がありますので，そのためには弁護士による保釈等の不服申し立てを行うことが有用です。起訴される前の準抗告という不服申し立てには費用は掛かりませんが，起訴後の保釈請求という不服申し立てをした場合には，保釈保証金という費用が必要になります。このことから，出来るだけ早く弁護士が対応していくことが重要になります。刑事事件専門弁護士であれば，より豊富な経験と知識をもとに早期の身柄解放活動を行うことができます。

第５　無免許運転をしてしまったら

すぐに弁護士に連絡する

少しでも早く弁護士に相談することが重要です。
逮捕されている場合には，すぐに接見に行き，事情を聞いたうえで取り調べにどのように対応すべきかを具体的にアドバイスします。そして，早期の身柄解放のための活動にすぐに取り掛かります。

被害者と示談する

仮に無免許の状態で人身事故を起こしてしまった場合には，被害者に対して，早期に謝罪や被害弁償を行う必要があります。謝罪や被害弁償を行ったという事実から，早期の身柄解放や処罰の軽減が見込まれる可能性が高くなります。

第６　否認する場合

自分は無免許運転などしていないとして犯罪成立を争う場合，まず捜査機関からの取調べにおいて不利益な書面を作成されないようにすることが必要になります。そのためには，取り調べにおいてどのような対応をすべきなのか，取り調べを受けるにあたりどのような権利があるのかを事前に弁護士から聞いておくことで，不利益な書面が作成されることを防ぐことが出来ます。また弁護士が直接本人から事件のことに関する供述を正確に聞き取り，書面としてまとめることで証拠化することも可能です。そして本人の言い分をもとにその言い分を裏付ける証拠を収集することで，否認主張のサポートをすることができます。