千葉県の会社経営者逮捕 千葉県松戸市の強制わいせつ事件
- 2021年12月16日
- コラム
千葉県松戸市の強制わいせつ事件を例に、わいせつ行為をした場合に適用される法律について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
千葉県松戸市のの強制わいせつ事件
会社経営者のAさんは、千葉県松戸市内で、前を歩いていた女子高生Vさんにわいせつ行為をする目的で、Vさんを後ろから羽交い絞めにし、身動きが取れないようにしたうえで、Vさんの服のなかに手を入れ、直接胸を揉みました。
しかし、Vさんの高校の同級生がその場面を目撃し、すぐに警察に通報しました。
その後、Aさんは千葉県松戸警察署の警察官によって、強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。
(フィクションです)
強制わいせつ罪について
強制わいせつ罪は、刑法第176条において、
13歳以上の者に対し暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6カ月以上10年以下の懲役に処する
と規定されている犯罪です。
強制わいせつ罪の刑罰には罰金刑が予定されていないため、起訴された場合は無罪か執行猶予を得ない限り、刑務所に服役することになります。
強制わいせつ罪でいうところの強制とは、相手の抵抗を抑圧する程度の暴行や脅迫を用いて、相手の同意なしにわいせつな行為に及ぶこと意味しています。
上記のAさんの事件例では、AさんがVさんを羽交い絞めにし、身動きが取れない状態でわいせつ行為をしたため、強制わいせつ罪に該当するでしょう。
強制わいせつ罪に類似する罪
強制わいせつ罪にあたるわいせつな行為としては、キスをする、服を脱がす、胸を揉む、陰部を触る、服の中に手を入れるなどが挙げられます。
ですが、こういった行為が全て強制わいせつ罪に抵触するわけではありません。
犯行の内容によっては、強制わいせつ罪以外の罪が成立する可能性があります。
このブログでは、わいせつな行為をした場合に成立する可能性のある3つの罪を紹介します。
一つは、準強制わいせつ罪です。
準強制わいせつ罪とは、刑法第178条第1項において、人を精神喪失状態または拒絶不能状態にして、わいせつな行為に及ぶことと規定しています。
例えば、被害者を酒で酔わせる、睡眠薬で眠らせる、治療行為中にわいせつな行為をするなど、相手が抵抗できない状態にして、わいせつな行為が行われた場合に成立します。
準強制わいせつ罪に違反した場合の刑罰は、強制わいせつ罪と同様に、6カ月以上10年以下の懲役が科される可能性があります。
次に、強制性交等罪にです。
強制性交等罪は、刑法第177条において、13歳以上の者に対し暴行または脅迫を用いて、性交等をした者は、5年以上の有期懲役に処すると規定されています。
なお、13歳未満の者に対し性交等をした場合は、相手の同意の有無に関係なく、強制性交等罪が成立します。
最後に、迷惑防止条例違反です。
千葉県迷惑防止条例の第3条の2第2号では、公共の場所や公共の乗物において、人の胸や臀部、陰部もしくは大腿部その他の身体の一部を、直接または衣服の上から触れることを禁止しています。
このように痴漢行為は、各都道府県の迷惑防止条例が適用されますが、その犯行態様によっては、強制わいせつ罪が適用されることがあるので注意が必要です。
なお、痴漢行為に千葉県迷惑防止条例違反が適用された場合、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
家族が強制わいせつ事件を起こし逮捕された
もし、ご家族が強制わいせつ事件を起こし逮捕されてしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の初回接見サービスをご利用下さい。
初回接見サービスとは、逮捕されたご本人様と弊所の弁護士が接見し、ご本人様から伺った事件内容をもとに、ご家族へ事件の見通しをご報告させていただくものです。
もし、正式に弁護人のご依頼をいただきましたら、被害者様への示談交渉などをすることにより、少しでも科される刑罰を軽くするための活動が可能です。
初回接見サービスのお申込みは、早朝・深夜・年末年始いつでも可能です。
お申込みは フリーダイヤル 0120-631-881 にてお待ちしております。