千葉県市川市で車上荒らし事件発生!
- 2022年5月7日
- コラム
他人の車から物を盗んだ場合の刑事責任と刑事事件の展開について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説いたします。
千葉県市川市の車上荒らし事件
千葉県市川市在住のAさんは、近所の保育所に、送迎のため車でお迎えにくる保護者が大勢いることに気付きました。
Aさんが保護者たちの車を観察していると、鍵を掛けないで車を離れ、保育園内に向かう保護者が多いことに気付きました。
Aさんはその状況に目をつけ、とある保護者Vさんが鍵をかけずに車から離れたところを見計らい、Vさんの車から、Vさんのハンドバッグを持ち去りました。
車に戻ってきたVさんがハンドバッグが無いことに気付き、警察署に被害届を提出しました。
これにより、千葉県市川警察署による捜査が開始され、Aさんは市川警察署によって逮捕されました。
Aさんが逮捕されたことを受け、Aさんの家族は刑事事件を扱う法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです。)
車上荒らしは何罪?
上記した市川市の車上荒らし事件では、AさんはVさん所有のハンドバッグを盗む事件を起こしています。
これは、刑法235条で規定される窃盗罪にあたる犯罪です。
窃盗罪は、 他人の財物 を 窃取 した場合に成立します。
窃取とは他人の占有する財物を、相手方の意思に反して自己または第三者の占有下に移転することを言います。
窃盗罪が成立し、有罪判決が下されると、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。
また、上記した車上荒らし事件の例では、鍵が開いている状態で車の中の物を盗っています。
もし、車の中から物を盗む際に、車の窓を壊したり、車の鍵を壊したりして、車の中の物を盗った場合は、窃盗罪に加えて、器物損壊罪(刑法261条)が成立して、科される刑罰が重くなります。
上記した市川市の車上荒らし事件の例では、確かにVさんは車から離れていますが、ハンドバッグはVさん所有の車の中にある以上、Vさんの占有が認められます。
よって、Aさんには窃盗罪が成立するでしょう。
車上荒らしの刑事事件の展開
車上荒らしで、警察において逮捕されてしまった場合、警察は48時間以内に検察官に送致するか釈放するかを決定します。
また送致を受けた検察官は送致されてから24時間以内、つまり逮捕されてから72時間以内に勾留請求するかを決定します。
よって、逮捕されてから勾留請求されるまで、最大72時間の身柄拘束を受けることになります。
これに加えて、勾留が決定されればさらに10日間の勾留を受けることになります。
さらに、やむを得ない事由があると認められれば、最初の10日間に加えて、さらに勾留延長され、最大で20日間の身柄拘束を受けることになります。
このような長い身柄拘束を受けないためには、罪証隠滅のおそれがなく、逃亡のおそれもないため、勾留の必要性がないということを裁判所に判断してもらう必要があります。
弁護士にお任せください
車上荒らしをしてしまった場合、その量刑は、前科や余罪の有無、被害の程度や悪質性、示談や被害弁償の有無などさまざまなことを考慮して判断されます。
上記した市川市の車上荒らし事件のような場合、以前から現場付近を歩き回って下見していたなどの目撃情報があれば、出来心ではなく計画的なものとされ、悪質性が高く刑は重くなります。
また、器物損壊を伴う場合には車の修理費など被害が大きくなるため刑はさらに重くなります。
科される執行猶予判決を獲得するなど、科される刑罰が少しでも軽くなるために有効なのは、被害者との示談や、被害者への被害弁償です。
これら交渉は、加害者本人が直接交渉しようとしても、被害者の怒りや恐怖心からうまくいかないことが多いです。
そこで、弁護士を代理人にたてて、示談交渉することを強くお勧め致します。
千葉県市川市で車上荒らしによりご家族が逮捕されてしまい、お悩みの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の初回接見サービスをご利用ください。
弊所の初回接見サービスは、弊所の弁護士が留置されているご本人様のもとに向かい、事件の概要についてお話を伺います。
その後、ご家族様に対し、事件の見通しについてご説明させていただきます。
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