「息子が痴漢事件を起こした」千葉県の少年事件
- 2022年6月21日
- コラム
少年による痴漢事件について、審判不開始とはどのようなものか、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。
千葉市花見川区の痴漢事件
高校生Aくん(16歳・男性)は、千葉市花見川区内を走行するバスの車内で、会社員Vさん(20代・女性)の体を触ったとして、千葉北警察署で取調べを受けました。
Aくんの家族は、Aくんの将来に影響が出ないようにと思い、少年事件を専門的に扱う法律事務所の弁護士を探しています。
(フィクションです)
【痴漢】
痴漢行為は、その犯行様態により、迷惑行為防止条例違反や、強制わいせつ罪となる可能性のある犯罪です。
多くの痴漢事件は、迷惑行為防止条例違反として扱われます。
千葉県の迷惑行為防止条例違反では、第3条の2第2号において、痴漢行為を禁止しています。
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
(卑わいな行為の禁止)
第3条の2
何人も、みだりに、人を著しく羞恥させ、
又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次の各号に掲げるものをしてはならない。
第2号
公共の場所又は公共の乗物において、
人の胸部、臀部、陰部、大腿部その他の身体の一部に直接又は衣服その他の身に着ける物の上から触れること。
少年が痴漢事件を起こした場合、警察による捜査は、成人と同様に進められます。
ただ、手続きのうえで成人と異なる点もあります。
それは、捜査終了後に、事件が家庭裁判所に送られるという点です。
少年事件ではすべての事件を家庭裁判所に送る全件送致主義の原則がとられているため、事件の軽重に関わらず、事件が家庭裁判所へ送られます。
【審判不開始】
上記したように、少年事件では、原則、すべての事件が家庭裁判所に送致されます。
事件を受けた家庭裁判所では、調査官が少年本人、保護者、参考人と面接し、非行事実や審判条件について調査し、どのような処分が有効・適切かを調べます。
これを調査と言います。
この調査の段階で、審判を開始せず、調査のみを行なって手続きを終えることを審判不開始と言います。
調査となった場合には、その時点で事件が終了しますので、何らかの処分が下されることはありません。
審判不開始を希望される方への弁護活動としては、以下のような活動が考えられます。
◎事件が家庭裁判所に送致される前に、
弁護士が被害者と面談して、示談を成立させる
◎少年に対して、
性に関する指導などもして、少年の問題点を解消させる。
◎事件が家庭裁判所に送致された段階で、
弁護士がこれらの事情を記載した意見書を提出し、
審判不開始処分にするよう求める。
ただし、審判不開始となるかどうかが、事件の軽重や少年本人の反省の態度など、弁護人の活動以外にも様々な点が考慮されます。
弁護士は、少年の付添人となって、少年に事件の反省を促し、少年の成長につながる活動も大切に致します。
もし、千葉県内で、お子様が少年事件を起こしてしまい、お困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部へご相談下さい。
ご相談のお申込みは、フリーダイアル0120-631-881にて、24時間受付中です。
ご家族が事件を起こしてしまった方からのお電話お待ちしております。