少年による強制わいせつ事件 試験観察とは
- 2022年6月3日
- コラム
少年による強制わいせつ事件を例に、少年事件における試験観察ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説致します。
千葉県野田市の強制わいせつ事件
千葉県に住むAくん(15歳・中学生)は、千葉県野田市内の路上で、帰宅途中の高校生Vさん(17歳・女性)に対し、背後から抱き着き、服の中に手を入れ、胸を触ったとして、千葉県野田警察署によって、強制わいせつ罪の容疑で逮捕されました。
Aくんはその後、警察署内の留置施設に勾留された後、千葉家庭裁判所松戸支部での少年審判において、試験観察が付されることとなりました。
(フィクションです)
【試験観察】
試験観察とは、少年に対する処分を直ちに決めることが困難な場合に、家庭裁判所が少年に対し、適当な期間、家庭裁判所調査官の観察に付すことです。
試験観察においては、家庭裁判所調査官が、少年に対して、更生のための助言や指導を与えながら、少年が自分の問題点を改善していこうとしているかといった視点で観察を続けます。
この観察の結果なども踏まえて、裁判官が最終的な処分を決めます。
試験観察がとられる要件として、
① 少年の該当事件が、保護処分にする蓋然性があること、
② 直ちに保護観察にするのが相当ではないこと、
③ 調査官の観察により適切な最終処分が出来る見込みがあること、
④ 相当期間内に観察目的を達成できること
などがあります。
試験観察期間は、概ね3か月から6か月になることが多いようです。
試験観察期間中は、家庭裁判所の調査官が少年や家族の情報を収集し、最終的な保護処分を検討します。
また、試験観察期間では、少年の更生の親展度合いを見定めたり、少年に自分の生活態度や環境を改善する意識を持たせたりします。
お子様が逮捕されたら
もし、お子様が事件を起こし、逮捕されてしまった場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご利用下さい。
弊所の初回接見サービスでは、弊所の弁護士が、留置施設まで向かい、事件の概要などについて少年本人から直接お話を伺わせていただきます。
その後、ご家族様に対し、事件の見通しや弁護人としてできる活動についてご説明させていただきます。
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