強盗未遂罪とは?どこからが「未遂」に該当する?~千葉市稲毛区で起きた強盗未遂事件~
- 2024年2月4日
- コラム
強盗未遂罪は、犯罪が完遂されなかった場合にも、その試み自体が法律によって罰せられることを示しています。
今回は、千葉市稲毛区で起きた強盗未遂事件の事例をもとに、強盗未遂罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
【事例】
千葉市稲毛区在住の男性A(25)が、同区内に住む男性V(45)宅の玄関で、Vの首を押さえつけながら包丁を顔に突きつけ、「金を出せ」と脅迫しました。
しかし、Vは現金を持ち合わせていなかったので「お金がない」と伝えると、Aは何も盗まずに現場を去りました。
Aが逃走後、Vはすぐ千葉北警察署に通報し、付近を巡回していた警察官によって、Aは強盗未遂罪の疑いで現行犯逮捕されました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【強盗未遂罪とは】
強盗未遂罪は、強盗を試みたが何らかの理由で成功しなかった場合に適用される罪です。
刑法第236条によれば、暴行または脅迫を用いて他人の財物を奪う行為を強盗と定義しており、この行為に着手したものの、最終的に財物を奪うに至らなかった場合、未遂として処罰されます。
未遂罪の成立は、犯罪の実行行為が開始されたが、結果として既遂にならなかった場合に認められます。
例えば、被害者が抵抗した、第三者が介入した、または犯人自身が途中で意図を変更したなど、様々な理由で犯罪が完遂されない場合がこれに該当します。
強盗未遂罪の処罰は、完遂した強盗罪に比べて軽い可能性がありますが、それでも重大な犯罪行為として扱われ、厳しい刑罰が科されることが一般的です。
今回の事例で考えると、AはV宅玄関でVの首を押さえつけ、包丁を顔に突きつけて「金を出せ」と脅迫しています。
この行為は、強盗罪の成立要件である「暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取する」に該当すると考えられます。
しかし、Vが「お金がない」と伝えた後、Aは何も盗まずに現場を去っているため、強盗罪の行為は完遂されずに未遂に終わったとして、Aには強盗未遂罪が適用されていると考えられます。
【強盗未遂罪の刑罰】
強盗未遂罪に対する刑罰は、犯罪の重大性と社会に対する影響を考慮して定められます。
強盗罪の刑罰は、刑法第236条により「5年以上の有期懲役」と規定されており、未遂罪についても刑法第43条に基づき罰せられることが明記されています。
この法的枠組みの下で、強盗未遂罪に対する刑罰は、完遂された強盗罪に比べて軽減される可能性がありますが、それでも重い刑罰が科されることが一般的です。
強盗未遂罪で逮捕された場合、弁護士は被疑者の権利を守り、法的手続きの中で最善の結果を得るために重要な役割を果たします。
刑事弁護における弁護士の役割は多岐にわたり、初期の段階から被疑者のサポートを継続的に提供します。
ご家族が強盗未遂罪で逮捕された場合、弁護士に相談することは非常に重要です。
適切な法的支援を受けることで、被疑者は自身の権利を守り、可能な限り有利な結果を得ることができる可能性がグッと高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件の弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
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千葉県内でご家族が刑事事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律所千葉支部までご相談ください。