飲酒運転(道路交通法違反)にも種類がある?〜酒気帯び運転と酒酔い運転の違いや罰則〜
- 2023年10月29日
- その他の刑法犯事件
「飲酒運転の疑いで逮捕」というニュースを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
ただ、飲酒運転といっても種類があり、それぞれ成立する要件や罰則が違います。
そこで、今回は、飲酒運転による物損事故をもとに、飲酒運転の種類や違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
【事例】
千葉県中央区在住の男性(43)は、会社まで車で通勤していますが、この日は仕事終わりに同僚と飲みに行くことになりました。
Aは帰りに運転があったため、お酒を飲むつもりはありませんでしたが、「一杯くらい飲んでも運転できるか」と思い、お酒を飲んでしまいました。
結局、Aは一杯以上飲んだ状態で、車で自宅に帰ることにしました。
しかし、運転中に急に睡魔に襲われてハンドル操作を誤り、Aの運転する車はガードレールに追突してしまいました。
事故現場を通っていた通行人が警察に通報し、現場に臨場した千葉県中央警察署の職員によって、Aは酒酔い運転による道路交通法違反の疑いで現行犯逮捕されました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【飲酒運転の種類】
飲酒運転は、大きく「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」の2つに分けられます。
どちらも体にアルコールが入った状態で車などを運転する行為ですが、それぞれの状態には違いがあります。
酒気帯び運転とは、呼気中のアルコール濃度が1Lあたり0.15mg以上含まれている状態で運転することを指します。
一方で、酒酔い運転とは、運転手がまっすぐ歩けなかったり、質問に対して正常に受け答えができていなかったりと、アルコールの影響で正常な運転が困難なおそれがある状態で運転することを指します。
このように、酒気帯び運転には明確な基準がありますが、酒酔い運転に明確な基準は規定されていません。
つまり、呼気中のアルコール濃度が1Lあたり0.15mgも含まれていなくても、運転時の状態で酒酔い運転と判断されることがあるということです。
また、酒気帯び運転と酒酔い運転は、どちらも道路交通法違反として処罰されますが、処罰内容が異なります。
酒気帯び運転による道路交通法違反の場合は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金(同法第117条の2の2第3号)」、酒酔い運転による道路交通法違反の場合は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金(同法第117条の2第1号)」で処罰されます。
今回の事例では、Aは酒酔い運転による道路交通法違反の疑いで逮捕されています。
このことから、現場に臨場した警察官がAの状態を見て、正常な運転困難なおそれがある状態だと判断したと考えられます。
【飲酒運転で逮捕されたら弁護士へ】
今回の事例のような飲酒運転による物損事故であれば、前述した酒気帯び運転もしくは酒酔い運転による道路交通法違反が成立しますが、人身事故の場合、上記に加えて過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪なども成立する可能性があります。
飲酒運転による道路交通法違反事件を起こしてしまうと、厳しく処罰される可能性が高く、逮捕・勾留される可能性も十分にあります。
ご家族が飲酒運転による道路交通法違反で逮捕されてしまった場合は、早急に弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談することで、今後の流れや見通し、取調べの対応などについて、詳しく話を聞くことができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、飲酒運転による道路交通法違反事件の弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
千葉県内でご家族が飲酒運転で逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。
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ご依頼の際は、24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120−631−881)までご連絡ください。