覚醒剤事件の即決裁判手続に強い弁護士
- 2021年5月26日
- コラム
覚醒剤事件の即決裁判手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
覚醒剤事件で逮捕
千葉県柏市在住のAさん(30代女性)は、覚醒剤を自宅で所持、使用していた容疑で、千葉県柏警察署に逮捕された。
覚醒剤取締法違反の事件捜査の中で、Aさんは、検察官より即決裁判手続に付すことの同意を求められた。
Aさんは、刑事弁護を依頼している弁護士に相談して、即決裁判手続に付すことのメリット・デメリットの説明を聞いた上で、今後の裁判対応を弁護士とともに検討することにした。
(フィクションです)
覚醒剤取締法~覚醒剤に関する法律について~
覚醒剤に関する事件を起こした場合には、「覚醒剤取締法違反」に当たるとして、刑事処罰を受けます。
覚醒剤取締法の刑罰の法定刑として、覚醒剤使用罪、単純所持罪、譲渡譲受罪は「10年以下の懲役」、単純輸出入罪、製造罪は「1年以上の有期懲役」とされています。
覚醒剤取締法違反には、罰金刑の罰則規定は無く、懲役刑の罰則規定だけとなるため、起訴判断の段階で不起訴処分となるように、弁護士側からの検察官への働きかけを行ったり、他方で、起訴されて正式裁判となってしまった場合には、執行猶予付きの判決を得て、刑務所に入らないようにすることが重要となります。
覚醒剤所持事件で刑事弁護の依頼を受けた弁護士は、刑事処罰の軽減や、不起訴処分の獲得に向けて、犯行態様が悪質でない事情や、病院に通院していて更生可能性がある事情などの、被告人に有利な事情を主張していき、情状弁護活動に尽力いたします。
即決裁判手続とは
「即決裁判手続」とは、刑事事件において、「事案が明白であり、かつ、軽微であること、証拠調べが速やかに終わると見込まれる」場合に、検察官が「公訴の提起と同時に、書面により即決裁判手続の申立て」をすれば、正式裁判の即日に判決が言い渡される手続をいいます。
被告人側の即決裁判手続のメリットとしては、「懲役刑や禁錮刑に、必ず執行猶予が付くこと」や、「原則として即日判決が出るため、起訴から判決までの日数が14日程度で済むこと」等が挙げられます。
刑事訴訟法 250条の16第1項
「検察官は、公訴を提起しようとする事件について、事案が明白であり、かつ、軽微であること、証拠調べが速やかに終わると見込まれることその他の事情を考慮し、相当と認めるときは、公訴の提起と同時に、書面により即決裁判手続の申立てをすることができる。ただし、死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる事件については、この限りでない。」
検察官が即決裁判手続の申立てを行うためには、まず「被疑者の同意」が要件とされます。
他には、即決裁判手続を行うためには、被告人が「有罪である旨の陳述」をして事件内容に争いのないことや、懲役刑や禁錮刑が執行猶予相当であることも、要件とされます。
また、検察官の訴訟追行における恣意の防止を担保するため、被告人に弁護士を付けなければならないとされています。
被疑者・被告人が、即決裁判手続に同意するかどうかを判断する際には、刑事事件に強い弁護士に相談して、即決裁判手続のメリット・デメリットの両面を検討した上で、弁護士とともに慎重に判断することが求められます。
覚醒剤事件の即決裁判手続に強い弁護士
まずは、覚醒剤所持事件が発生してから、できるだけ早期の段階で、刑事事件に強い弁護士に法律相談することが重要です。
千葉県柏市の覚醒剤事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部の評判のいい弁護士にご相談ください。