公務執行妨害罪とは?成立要件や刑罰内容は?~千葉県茂原市で起きた公務執行妨害事件~
- 2024年2月11日
- その他の刑法犯事件
公務執行妨害罪は、公務員がその職務を遂行する過程で遭遇する暴行や脅迫行為を処罰するための法律です。
今回は、千葉県茂原市で起きた公務執行妨害事件の事例をもとに、公務執行妨害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。
【事例】
千葉県茂原市在住の男性A(58)が同市内にある市役所で、Aの対応を行っていた職員Vに対して暴行を加え、その職務の執行を妨害したとして公務執行妨害罪の疑いで現行犯逮捕されました。
AはVの対応に腹が立ったと容疑を認めています。
現場を目撃していた他の職員が茂原警察署に通報し、警察官が現場に臨場しました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【公務執行妨害罪とは】
公務執行妨害罪は、公務員がその職務を遂行している際に、暴行や脅迫を加えることでその職務の執行を妨害する行為を処罰するための法律です。
この罪は、刑法第95条に規定されており、「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する」と定められています。
公務執行妨害罪の成立には、いくつかの要件が必要です。
まず、対象となる「公務員」は、国または地方公共団体の職員、その他法令により公務に従事する者を指します。
次に、公務員が「職務を執行するに当たり」という状況が必要です。
これは、公務員がその職務に関連する活動を行っている時を意味し、例えば市役所での書類受付などが該当します。
さらに、加害者による「暴行又は脅迫」が必要です。
暴行は身体的な接触や攻撃を含みますが、脅迫は言葉や態度による精神的な圧力を指します。
公務執行妨害罪は、公務員の個人的な安全だけでなく、公務の円滑な執行という国家的な法益を保護することを目的としています。
公務員がその職務を適切に遂行することは、法の支配と社会秩序の維持に不可欠であり、この遂行を妨げる行為は国家的な利益に対する重大な侵害とみなされます。
【公務執行妨害罪で逮捕されたら弁護士へ】
今回の事例のように、公務執行妨害罪はその場で現行犯逮捕されるケースが多いため、身柄が拘束される可能性が高いです。
逮捕後に勾留されてしまえば、最大20日間身柄が拘束され続ける可能性もあります。
早期釈放を目指すためには、逮捕後72時間以内の迅速な対応が重要になります。
刑事事件を起こして逮捕された場合、逮捕後48時間以内に警察から検察に身柄が送致され、送致後24時間以内に検察官が勾留請求の有無を判断します。
つまり、逮捕後72時間以内に勾留請求されるかどうかが決まるため、その間に弁護士に早期釈放を目指した弁護活動を依頼することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、公務執行妨害事件はもちろん、様々な刑事事件の弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
千葉県内でご家族が公務執行妨害事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部までご相談ください。