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殺人未遂罪の容疑で弁護士と共に自首 | コラム | 刑事事件の弁護士なら千葉の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所

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殺人未遂罪の容疑で弁護士と共に自首

殺人未遂罪の容疑で弁護士と共に自首することについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部が解説します。

殺人未遂事件を起こしてしまった・・・自首を検討

Aさんは、千葉県印西市のビル建設現場で働いています。
Aさんは、現場近くの作業員の寮で生活していますが、昨晩、寮で一緒に生活している同僚と、近所の居酒屋でお酒を呑んでいました。
この同僚と、居酒屋で些細なことから口論になったAさんは、居酒屋から寮に帰る途中に、同僚の頭を道端に落ちていた角材で殴り付けました。
頭に血が上っていたAさんは、酒に酔っていたこともあり、何度も同僚の頭を殴りつけてしまいました。
そして同僚がひどく出血し気を失ったことにから恐ろしくなったAさんは、グッタリした同僚を放ってその場から逃げ出しましたが、放っておいたら同僚が死んでしまうかもしれないと思い、寮の近くにある千葉県印西警察署の交番にいる警察官に「頭から血を流した人が倒れている。」と申告し、名前も告げずに寮に帰りました。
寮に逃げ帰ったAさんは、このままでは逮捕されるかもしれないと不安になり、荷物をまとめて寮から飛び出しました。
翌朝、行く当てもなく、JR千葉駅前を彷徨っていたAさんは、「このまま逃げ切れるはずがない。」と考えており、付き添って自首してくれる弁護士を探しています。
(フィクションです。)

殺人未遂事件

さいわいAさんに暴行を受けた同僚は、頭部に重傷を負ったものの命に別状はなかったようです。
そこでAさんの行為が、何の犯罪になるのかを検討します。
同僚は、Aさんの暴行により傷害を負っていますので、Aさんの行為に傷害罪が適用されるのは間違いありませんが、今回の事件でAさんは、角材を凶器として使用し、頭部を何度も殴打しています。
この犯行形態を考慮すれば、殺人未遂罪が適用される可能性も十分に考えられるでしょう。
事件の直前まで一緒にお酒を飲んでいたことを考えると、かねてからAさんが同僚に対して殺意を持っていたわけではなく、あくまで偶発的な犯行であることは認められるでしょうが、犯行時に、同僚が気を失うまで、角材で頭を殴りつけている点を考慮すれば、Aさんが同僚に致命傷を与える意思(殺意)をもって暴行を加えていることを否定するのは難しいかもしれません。
殺人未遂罪で有罪が確定した場合、その法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」です。
殺人未遂罪は、人の死という重大な結果をまねきかねない悪質な犯罪ですので、その刑事罰は非常に厳しくなることが予想され、初犯であっても実刑判決が言い渡される事件は少なくありません。

交番への申告は自首になるの?

最初に交番に行って、警察官に「頭から血を流した人が倒れている。」と申告したAさんの行為については自首は成立しないでしょう。
そもそも自首とは、犯人が捜査機関に対して、自発的に自己の犯罪事実を申告し、その訴追を含む処分を求めることですので、この行為は自首に当たりません。
ここでAさんが、警察官に対して「自分が殴って怪我をさせた」ことを申告し、交番内にとどまっていれば自首が成立する可能性は非常に高いといえます。

今からでも自首すれば認められる?

罪を犯して自ら警察署に出頭したからといって、全てが自首として認められるわけではありません。
少なくとも自首として認められるのは

①犯罪が全く捜査機関に発覚していない場合
②犯罪事実は発覚していても、その犯人が誰であるか発覚していない場合

の何れかです。

事件直後にAさんが、同僚が倒れていることを交番に申告していることを考えると、すでに警察が事件を認知していることは間違いありません。
また同僚から事情聴取をすれば、Aさんが犯人であることもすぐに発覚するでしょう。
となれば上記①②に該当しないでの、今からAさんが警察に出頭しても、自首と認められない可能性が高いでしょう。

自首と認められなくても

法律的に自首と認められなくても、警察署に自ら出頭することは、後の刑事処分に影響を及ぼします。
印西市で刑事事件を起こしてしまって自首や出頭を考えておられる方は、事前に刑事事件に強い弁護士に相談し、弁護士と共に自首や出頭することをお勧めします。
刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所千葉支部は、JR千葉駅前に事務所がございますので、千葉県にお住いの方は、お気軽にフリーダイヤル0120-631-881(24時間対応)までお問い合わせください。

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千葉支部 支部長 弁護士
上田  孝明

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