事件別-財産犯
財産犯一覧
~経済事件・財産犯罪を起こしたら~
①すぐに弁護士に相談
窃盗・強盗・詐欺・恐喝・横領・背任・盗品売買・盗品譲受等の財産犯罪又は経済事件を起こしてしまった又はその容疑をかけられたら、素早い対応が必要になります。そのまま放っておくと、警察に逮捕され、厳しい刑事処分を受けるリスクが高まります。直ぐに弁護士に相談しましょう。
②被害弁償・示談
財産犯罪では、損害の回復がなされたかが、その後の刑事処分に大きく影響します。被害者に対して被害弁償をし、示談を求めていくことになります。しかし、加害者と被害者の当事者同士だけで話し合いをしようとすると、感情的になって冷静な話し合いの実現が難しくなり、余計問題が大きくなってしまいます。法律専門家である弁護士を立てて、被害者に対して誠心誠意話し合うことが必要になります。
③自首・出頭付添
状況次第では、警察に自首・出頭をした方がいいこともあります。自首・出頭をすることで、逮捕されるリスクを低くし、最終的な刑事処分が軽くなる可能性があります。しかし、自首・出頭は状況に応じて計画的に進める必要がありますので、弁護士とよく相談してからしましょう。弁護士が自首・出頭の付き添いをして、より確実に進めていくことができます。
④逮捕勾留からの釈放保釈
警察に逮捕されてしまったら、会社や学校に行けなくなり、懲戒解雇や退学の危険が生じます。少しでも早く釈放保釈による身体解放を実現するために、弁護士を通じて、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことを主張していくことになります。身体解放は簡単に認められるものではないので、専門的な観点から素早く動いて対応していくことが必要になります。
⑤犯罪成立を争う
実際に犯罪をしていないのであれば、不起訴や無罪を勝ち取るために対応しなければなりません。自分は犯罪をしていないから大丈夫だ、と安易に考えたら後に取り返しのつかないことになってしまいます。きちんと弁護士を立てて犯罪の成立を争っていくことになります。
⑥更生・社会復帰支援
実際に犯罪をしてしまったのであれば、二度と犯罪をしないためにどうすればいいか、更生を支援して環境を調整していくことになります。特に少年事件の場合、家族・学校・会社・地域社会の人々とも相談しながら進めていくことになります。
~刑事事件はスピード対応が必須~
窃盗・強盗・詐欺・恐喝・横領・背任・盗品売買・盗品譲受などの刑事事件は、手続きが刻一刻と進んで行きます。対応が遅れると、逮捕勾留による身体拘束の長期化のリスク及び刑事処罰のリスクが大きくなってしまいます。刑事事件はスピード対応が必須です。
捜査段階で警察に逮捕された場合、比較的長期(10~20日間)の身体拘束である勾留が決まるまでは最大で72時間しかありません。逮捕後に勾留されてしまった場合は、多くは10~20日で検察官による起訴・不起訴の処分が決まり刑事裁判になるかどうかが決まります。刑事裁判になってしまうと約99.9%は有罪として刑罰を受けることになってしまいます。
限られた時間の中でいかに有利な事実や状況を作り上げられるかが重要です。早期の事件解決を期待するのであれば、身柄解放はもとより示談締結などの活動を早い段階から着手していく必要があります。示談が早期にまとまれば、不起訴処分を勝ち取ることも十分に期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、日本では数少ない、刑事事件・少年事件に精通した刑事総合法律事務所です。経済事件・財産犯罪の解決実績も豊富で、刑事事件・少年事件に特化した弁護士がスピード感を持って事件処理にあたっています。
刑事・少年事件に精通した専門人材を揃え、どんな事件にも万全の体制で早期解決を目指していきます。刑事事件は手続きも厳格に定められており、専門的な知識が必要になってきます。刑事事件・少年事件で、事件に即した迅速な対応をお望みであれば、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
~事件ごとの具体的な弁護活動~
窃盗
窃盗罪は、刑法第235条において、「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と定められています。
特に万引きは大きな社会問題となっており、何回も繰り返している人に対しては、厳しい刑事処分が待っており、逮捕されて刑務所に入れられ可能性も高くなります。
できるだけ処分を軽くするためには、早めに被害弁償をして示談を働き掛けることが必要となります。
また、万引きを繰り返す人は精神的な問題を抱えていることも多く、病院に通って治療をし、二度と犯罪をしないようにしていくことが必要です。
このような活動が評価されれば、刑罰が軽くなり、不起訴による前科回避や執行猶予又は大幅な減刑につながります。
強盗
強盗罪は、刑法第236条第1項において、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。」と定められています。
被害者が怪我をしていたら強盗致傷罪となってより重く処罰されることになり、刑法第240条で「無期又は六年以上の懲役」と定められています。
強盗は共犯者と一緒に行われることも多く、一人が逮捕されることで他の共犯者も次々と逮捕されることがあります。
まずは被害者の怪我や財産損害に対して被害弁償をし、示談活動をしていくことが必要です。また、再発防止策を策定したり監督者に証人として証言してもらったりして、再犯可能性がないことを主張することもできます。このような活動が評価されれば、刑罰が軽くなり、不起訴による前科回避や執行猶予又は大幅な減刑につながります。
「暴行又は脅迫を用いて」とは、相手の反抗を抑圧する程度のもののことをいい、判断が微妙なケースもあります。状況次第では恐喝罪等の比較的軽い犯罪に変わる可能性があるので、きちんと状況を分析して主張していくことになります。
詐欺
詐欺罪は、刑法第246条第1項において、「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。」と定められています。
また、電子計算機使用詐欺罪として、刑法第246条の2において、「前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の懲役に処する。」と定められています。詐欺罪が人を欺く行為であるのに対し、電子計算機使用詐欺はコンピューターに不正な働きかけをして利益を得る行為です。他人のクレジットカード情報を利用してインターネットショッピングをしたりすることが該当します。
特に最近は、振り込め詐欺等の特殊詐欺が社会問題となっております。被害者を騙してお金をATM等を通じて送金させたりする犯罪です。犯行方法は多種多様であり、暴力団や反社会的勢力の人間がお金のない若い人を誘い、指示して実行犯に仕立て上げるケースが多いです。振り込め詐欺等の特殊詐欺に関与した場合は、逮捕されて懲役判決などの厳しい処分を受ける可能性が高くなります。
詐欺に関与していることを知らなかった場合は、関与を知ることができない状況や証拠などをもとに犯罪成立を争って不起訴又は無罪を主張します。
詐欺行為に関与した者が懲役実刑となって刑務所に入ることになるか、執行猶予となるかは、騙し取った被害金額とその後に被害弁償された金額によって変わってきます。できるだけ被害回復に努めるとともに、役割や報酬など関与の度合いが少ない又はないことを説得的に主張していくことが重要です。
恐喝
恐喝罪は、刑法第249条第1項において、「人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。」と定められています。
恐喝罪は町中で不良等が行うことが多いですが、顔見知り同士で人間関係のもつれから行われることも多いです。
財産損害に対して被害弁償等の示談活動が有効ですが、恐喝罪の被害者は恐怖感が大きいと思われますので、示談書に接近禁止条項を入れたりして不安を払拭するよう解決していくことになります。
恐喝に関与していなかった場合や関与していることを知ることができなかった場合は、状況や証拠などをもとに犯罪成立を争って不起訴又は無罪を主張します。
恐喝行為に関与した者が懲役実刑となって刑務所に入ることになるか、執行猶予となるかは、騙し取った被害金額とその後に被害弁償された金額によって変わってきます。できるだけ被害回復に努めるとともに、役割や報酬など関与の度合いが少ない又はないことを説得的に主張していくことが重要です。
横領・背任
横領罪は、刑法第252条第1項において、「自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の懲役に処する。」と定められています。
しかし、多くは業務上横領罪が成立し、刑法第253条で、「業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。」と定められています。
会社などでお金を扱う業務に従事している人が、ごまかしてお金を自分のものにするケースが多いです。長期間行われると被害金額が多額になっていることもあり、初犯でも懲役実刑で刑務所での服役が必要になる可能性があります。
また、背任罪は、刑法第247条において、「他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と定められています。
借金の返済が明らかに難しい他の人や会社に対し、十分な担保も取らずに会社のお金を勝手に貸して回収不能にした場合等があります。
会社は毅然とした態度を取り、犯行をした社員に対して厳しい追及が行われるケース多く見られます。損害を過大に主張してくることもあります。弁護士を立てて冷静に話し合い、損害の確定と被害回復に努めていくことが重要です。どれだけ損害回復を実現できたかで、最終的な処分も大きく変わってきます。
横領や背任に関与していなかった場合や関与していることを知ることができなかった場合は、状況や証拠などをもとに犯罪成立を争って不起訴又は無罪を主張します。
盗品売買・盗品譲受
盗品譲受け等罪について、刑法第256条第1項は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。」と定め、第2項は、「前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。」と定められています。
窃盗や強盗等による被害品がさらに流通したら、被害者が被害品を取り返すことが困難になり、犯罪を助長することになるため、厳しく取り締まられることになります。
被害品と知らずに手に入れることもあり、そのような場合は犯罪が成立しせん。盗品等罪に関与していなかった場合や関与していることを知ることができなかった場合は、入手経緯等を確認していくなかで状況や証拠などをもとに犯罪成立を争って不起訴又は無罪を主張します。
盗品等罪に関与してしまった場合には、被害者への弁償及び示談をすることで、刑罰が軽くなり、不起訴による前科回避や執行猶予又は大幅な減刑につながります。
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